色校正と色合わせの違いとは?必要な4つの理由を交えて徹底解説!
印刷物を見て、「デザイン時にイメージしていた色と違うな…」と感じたことはありませんか?
当社では、印刷物の色にこだわりをお持ちの場合、色校正や色合わせなどのオプションサービスを提供しています。
これらのサービスはイメージ通りの印刷物を作る上で大切な役割を果たす工程ですが、それぞれに異なる役割があります。
今回は、初めて色校正や色合わせを検討される方にも、両者の違いをわかりやすく説明します。
色校正について
色校正は、印刷物がデザインされた通りの色合いで再現できるかを試し刷りで検証する作業です。
実際の仕上がりが期待するイメージに近いか、色の認識が正確かを製作前に確認します。
また、色校正の結果がイメージと異なる場合は、調整を行って目標色に近づけることが可能です。
※イメージと異なった場合の調整は、元データをillustratorまたはPhotoshopで調整しなおしてください!
また、配置した文字の大きさ潰れ、画像の解像度の確認のために利用されるお客様もいらっしゃいます。
色合わせについて
色合わせは、PANTONEやDICなどのカラーチップやお客様から提供された印刷見本の色を参考に、出力物の色調を指定色にできるだけ近づける作業です。
カラーチャートから目標色に最も近いと思われる色を選択し、目標色と比較しながら最も近い色に調整します。
これにより、印刷物の色がイメージ通りに再現されることが期待されます。
たとえば、企業のロゴが特定のPANTONEやDICの指定色で定義されている場合、その指定色にできるだけ忠実に合わせます。
ロゴの色が一貫していることは、広告やマーケティング活動においても重要だからです。
広告や販促物などの様々な媒体で使用されるロゴの色が毎回異なって再現されていた場合、統一感が失われてしまいます。
その結果、ブランドのイメージが不明瞭になって顧客に対して一貫性のない印象を与えてしまいます。
しかし、ロゴの色を一貫して再現できれば、ブランドの統一性が保たれ、顧客は企業のブランドをより簡単に認識し、安定感や信頼を感じることができます。
そもそも色校正や色合わせが必要な理由
では、なぜ色校正や色合わせが必要なのか気になりますよね?その理由について4つ解説しましょう!
①色領域の違い
印刷業界ではよく「RGB」と「CMYK」の言葉が用いられますが、ご存知でしょうか?聞きなれない方もいらっしゃるかもしれませんね。
簡単に言えば、RGBはPCやスマートフォンなどのモニター画面を通して見る色であり、CMYKは実際の印刷物が出力された際に用紙上で見る色です。
RGBとCMYKには「再現可能な色の範囲の違い」があります。
CMYKはRGBよりも再現できる色の範囲が狭いため、再現できない色の領域が存在し、結果として色合いが少しくすんで見えることがあります。
この色領域の違いから、モニター画面で見える色と印刷物の色の見え方の違いが生じるのです。
②光の違い
異なる場所の光の下では、同じ印刷物でも色が変わったり、明るさや鮮やかさに見え方が異なることがあります。
これは、使われる光の種類や強さが違うからです。
そのため、印刷物の色が設置場所の照明下でも正確に再現されるかどうかを確認するために、色校正や色合わせが役立ちます。
③印刷素材の影響
印刷に使用される素材やインクの種類、そして印刷機の種類によって、印刷物の色合いが異なります。
たとえば、印刷に使用される用紙の質感や表面の処理(ラミネート加工など)、インクの吸収性などにより、色合いがそれぞれ変化します。
さらに、インクの種類も重要で、特定の色を再現するためには、適切なインクの種類を選択する必要があります。また、印刷機の特性も色の再現性に影響を与えます。
異なる印刷機や印刷方法を使用すると、同じデザインでも色や色合いが異なる場合があります。
これらの要素が異なると、印刷物の色の再現性や見え方が変わり、デザインの意図した色合いとは異なる結果になることがあります。
④ブランドイメージの維持
色にはイメージやメッセージを伝える力があり、ブランディングにおいて特に重要な役割を果たしています。
たとえば、ジュエリーブランドの「Tiffany & Co.」で使用されている「ティファニーブルー」と呼ばれるターコイズカラーは、そのブランドを象徴する有名な色の一つとして消費者の心に強い印象を残していますよね。
色は、企業や製品が持つ独自のイメージや価値観を一貫して表現するための重要な要素であり、その中心となる役割を担っています。
ブランドイメージの維持や認知度の向上のためには、ロゴやブランドカラーの正確な再現が不可欠です。そのために、色合わせや色校正が重要な役割を果たします。
以上の理由から、印刷物がデザイン通りの色で仕上げるために、色校正や色合わせが役立ちます。
色校正と色合わせの違いまとめ
今回の説明で、色校正と色合わせの違いがわかりやすくなりましたでしょうか?
簡潔にまとめると、色校正は印刷物がイメージ通りの色が再現できているかを確認するサービスであり、色合わせは印刷物の色調を指定色に近づけるサービスです。
色合いについて完璧な仕上がりを求める場合は、色合わせと色校正の両方を行うことが推奨されます。
弊社では、オプションサービスとして提供されていますので、別途日数や費用が発生します。
なので、予算や納期によっては色校正や色合わせを行わない選択ももちろんありますが、デザインの品質と一貫性を確保したい!と考えている場合はこちらのサービスをご活用ください。