タペストリーとは?その用途や特徴を徹底解説!

2020年08月04日 ノウハウ
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みなさんは、お店やイベント会場などの壁面や窓ガラス、天井などから幕やポスターのようなものが紐で吊り下げられているのを見たことがありますでしょうか。
これらは主に、室内のインテリアやお店や商品の販促を目的とした「タペストリー」と呼ばれるもので、織物や広告物の一種です。
今回は、この「タペストリー」について詳しくご紹介します。



タペストリーとは?

タペストリーとは

タペストリーは元々、壁に吊り下げる室内装飾用の織物として誕生しました。
その歴史は古く、紀元前3世紀~2世紀頃に作られた古代ギリシアの兵士が描かれたタペストリーの一部が、中国西部のタリム盆地から発見されており、東西交易で広く流通したと考えられています。

ヨーロッパへは、11世紀に十字軍が手織り絨毯を持ち帰ったのがタペストリーのはじまりとされ、 装飾用にと部屋の壁に掛けたところ断熱効果がみられたことから、徐々にヨーロッパ国内での需要が高まっていきました。
14世紀になるとドイツやスイスで盛んに製造されるようになり、次第にフランスやベルギー、オランダへと広まっていき、タペストリーは建築装飾品として城や宮殿、聖堂などの壁面を飾るようになりました。

このようにタペストリーが中世ヨーロッパで人気となっていったのは、持ち運びしやすいという点が挙げられます。
王族や貴族たちは、行く先々へタペストリーを丸めて持ち運び、滞在先の部屋の壁に掛けて楽しんだと言われています。
タペストリーは、時代と共に絵画以上の貴重な工芸品として取引されるようになっていきました。

本来は、麻・羊毛(ウール)・木綿などを用いて、風景や人物、模様などを織り出したつづれ織りの織物をタペストリーと呼ぶのですが、現代では化学繊維生地にインクジェットプリンターで印刷したものもタペストリーと呼んでいます。
主にお店やイベント会場内でのインテリアや宣伝広告として使用され、セールスプロモーションやイベントにおいては集客アップや売上アップなどに活躍します。
また、紙製のポスターと違って生地が丈夫なため、上下のバーだけで設置することが可能です。


タペストリーってどんな種類があるの?

タペストリーってどんな種類があるの?

タペストリーにもさまざまな種類があり、素材によって用途やメリットなどが異なっています。
また、タペストリーと組み合わせて使用するバーも同様です。

そこで、まずはタペストリーに使われる代表的な素材についてご紹介します。

タペストリーに使われる代表的な素材をご紹介!

ポンジ(テトロンポンジ)

ポンジ ポンジは、街中で見かけるのぼりで最もよく使われているポリエステル系の素材で、全国にあるのぼりの約9割がポンジで作られていると言われています。
特徴としては、糸が細いため薄くて軽くしなやかさがあり、雨に濡れてもすぐ乾き、風にひらひらとよくなびきます。発色やインクの裏抜けがよく、裏面から見ても印刷の色がはっきりときれいに見えます。また、比較的リーズナブルに製作できるのも魅力のひとつです。
デメリットとしては、他の素材と比べると薄いため屋外での耐久性が低いことです。 屋外で使用する場合は、3ヶ月程度を目安に新しいものに交換することをおすすめします。 また、比較的透けやすいためタペストリーなどの用途で使用する際は注意が必要です。

トロマット

トロマット ポンジの約2倍の厚みがあり、軽量かつ丈夫で柔らかく、畳んでもしわになりにくく扱いやすいポリエステル系の素材です。
また、裏側への透けが少なく発色も優れ、タペストリーだけでなく懸垂幕や横断幕にも利用できます。

スエード

スエード スエードはポリエステル系の素材で、表面に光沢があるため印刷しても高級感を演出できます。
また、丈夫で厚みがあり裏側への透け感がなく、発色も優れているため鮮やかな色合いとマッチしますので、タペストリーにはおすすめの素材です。

遮光スエード

遮光スエード スエードを2枚重ね、その間に遮光材を挟み込んだ3層構造となっているため、裏側が透けず遮光性があります。
両面印刷が可能なため、表と裏でデザインを変えることもできます。
ポンジに比べると価格は高くなりますが、幅広い用途に向いている素材と言えます。

合成紙

合成紙 合成紙とは、合成樹脂(プラスチック)を主原料とした用紙で、マット紙や光沢紙と比べて破れにくく丈夫な素材です。
また、発色が抜群によく、写真などの画像表現に最適です。
とくに表面の保護はしていないため、屋内向けで低コストかつ短期用として製作したい場合にはおすすめです。

合成紙+マットラミネート加工

合成紙+マットラミネート加工 合成紙にラミネートフィルムを貼ることで印字面を保護し、色落ちしにくく強度を高める効果があります。
ただし、長期で使用した場合に両端がカーリングすることがあります。

ターポリン

ターポリン ターポリンは、ポリエステル系繊維を合成樹脂フィルムで包んだビニール系素材のテント生地で、主に横断幕や懸垂幕などでも使用され、さまざまな用途に対応しています。
厚みがあり丈夫で耐候性が高く、屋外使用には最適です。
表面に凸凹があるため合成紙と比べると多少画質は低下しますが、タペストリーとして使う場合は離れて見ることが多く大きな差はありません。

遮光ターポリン

遮光ターポリン ターポリンを2枚重ね、その間に遮光材を挟み込んだ3層構造となっているため、裏側が透けず遮光性があり、長期使用が可能です。
遮光スエードと同様に両面印刷が可能なため、表と裏でデザインを変えることもできます。
デメリットとしては、ターポリン自体が重く、遮光材を含んだ遮光ターポリンはさらに重くなるため、サイズが大きい場合は取り扱いに注意が必要です。

おすすめタペストリーバーをご紹介!

続いて、タペストリーに使用される主なバーの種類についてご紹介します。

クリップタイプ

クリップタイプ

バーに付いているクリップでタペストリーを挟んで使用するタイプです。
タペストリーの加工は不要で、タペストリーをクリップで挟むだけの構造で簡単にセットできますが、クロス系の生地はクリップの位置で印刷面が波打たないようにしっかりと張りながらセットする必要があります。

◇関連商品はこちら(弊社の姉妹サイト「タペストリーラボ」の取扱い商品です)
 クイックロックバー

丸パイプタイプ

丸パイプタイプ

タペストリーの上部(下部)を袋縫い加工し、その中に丸パイプを通してバーの中にスライドさせて
使用するタイプです。
クロス系などの素材は袋縫い加工が必要ですが、その他の素材は両面テープでも対応可能ですので、
使用する素材に応じて加工方法をよく確認するようにしてください。

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 ALバナーパイプ
 垂れ幕用ポール
 塩ビパイプ

樹脂バータイプ

樹脂バータイプ

両面テープの付いた樹脂バーをタペストリーの上部(下部)に貼り付け、バーの溝にスライドさせて使用するタイプです。
樹脂バーからタペストリーが剥がれ落ちないよう、両面テープでしっかりと固定する必要があります。

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 タペストリーバー
 H型パイプ


タペストリーの選び方のポイントは?

タペストリーの選び方のポイントは?

タペストリーの素材によって、さまざまな特徴があることはお分かりいただけたかと思います。
では、実際にタペストリーを選ぶにあたってはどのようなポイントに気を付ければよいでしょうか。

ポイント① 使用環境(屋内 or 屋外)

タペストリーを屋内・屋外のどちらで使用するかによって選ぶ素材が変わってきます。
屋内の場合、タペストリーの素材はコストパフォーマンスに優れたポンジやトロマットなど、発色がよいスエードや合成紙などがおすすめです。
バーは基本何でも使えます。
屋外の場合は、雨に強く耐候性の高いターポリンや、遮光性を兼ね備えた遮光ターポリンなどがおすすめです。
ポンジやトロマットなども屋外での短期向け素材として適しています。
バーは丈夫なスチール製をご利用いただくのがおすすめです。

ポイント② 丈夫さ

テント生地として圧倒的な丈夫さを誇るターポリンがおすすめです。
屋内・屋外問わず幅広い用途に向いていますので、長期使用には欠かせない素材です。

ポイント③ 発色のよさ

印刷後の発色のよさを重視したい場合は、スエードや合成紙などがおすすめです。
とくにスエードはフルカラー写真なども映えるため、よりきれいな仕上がりとなります。

ポイント④ 高級感

タペストリーに高級感を持たせたい場合は、なめらかで光沢のあるスエードがおすすめです。
両面印刷をお考えであれば、厚手でコシのある遮光スエードがよいでしょう。



まとめ

これまでご紹介してきましたように、タペストリーは長い年月を経て、装飾用としての役割だけでなく宣伝広告を兼ねた利便性の高いものへと発展を遂げてきました。
タペストリーに使用される素材の種類も豊富で、それぞれの特徴を理解しつつ用途に応じた使い分けが必要となりますので、タペストリー製作でお困りの際には、ぜひ弊社までお問い合わせください。



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